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花火の歴史

花火の起源と「黒色火薬」 編集

秦の始皇帝が紀元前211年に中国を初めて統一した際に、北方からの敵の侵入を防ぐため彼は万里の長城を建設し、その要所に峰台(ほうだい)を設けました。

そして峰台から「のろし」をあげて味方に合図を送っていたと伝えられています。この「のろし」は、昼は煙(けむり)で夜は薪(まき、たたぎ)を焚いていました。 夜、薪を焚く際に、一緒に混ぜたのが黒色火薬の主原料である「硝石」(硝酸カリウム)だったと言われています。

その後、唐の時代(西暦618年~907年)に入って、黒色火薬が発明されたと伝えられています。

黒色火薬は、硝石75%、硫黄10%、木炭15%から成る、最も古くから知られた火薬です。 中国では、この硝石が焚火に入ると、不思議な燃え方をする事は、古くから知られていました。

古くから黒色火薬の主原料である硝石を使っていたにもかかわらず、火薬の発明までに長い時間がかかったと言えるでしょう。 中国における火薬の発明は、錬金術ならびに、不老長寿の薬を作ろうとする煉丹術の副産物であり、古くは紀元前2世紀の淮南王劉安の『淮南子(えなんじ)』に「消、流、炭を使って泥を金に、鉛を銀にしたものがいた」という記録が残っている事からも察しがつきます。 消は硝石、流は硫黄、炭は木炭を指すと思われます。 配合さえきちんとしていれば、もっと早い時期に黒色火薬が誕生した可能性もあったという事です。

黒色火薬の発明によって、唐の時代には花火が作られていたという説もありますが、中国における最初の花火の出現は南宗(1127~1179)の頃とする説もあり、はっきりしたことは分かりません。 南宗の頃には本格的な花火が市場に出て、宮廷でもこれを楽しんだとも伝えられています。

以上より、黒色火薬の発明時期や花火出現時期には様々な説があり、特定はできませんが、黒色火薬が発明された中国に、世界の花火の起源がある事は間違いないでしょう。

中国からヨーロッパへ 編集

13世紀になると、中国で基礎が確立された火薬は、アラビア商人によってシルクロードを経てイスラム諸国に伝わりました。当時のイスラム諸国には火薬の知識はなく、それは、硝石のことをアラビア語で「中国の雪」と呼んだことからもわかります。

アラビア語の文献によると、当時のイスラム諸国に伝えられた火薬の知識は、13世紀後半にはヨーロッパの知識人に知られる様になり、14世紀前半にはヨーロッパ各国は、戦争で火薬を用いた攻撃法が多用される様になりました。

この火薬伝来と前後して、ヨーロッパでも花火が行われるようになります。

そして世界最初の花火と伝えられているのがイタリアのフィレンツェで開催されたと言い伝えられています。 その後またたく間に全ヨーロッパに普及していったとされています。 以上より、フィレンツェは近代花火発祥の地とされています。

いずれにせよ、この間の事情を正確に記した文献はなく、中国の場合同様に、ヨーロッパにおける花火の起源もはっきりしていない事から、火薬のもつ危険性、軍事的な秘密性が、花火の歴史をも覆い隠してしまったのでしょう。

日本の花火の起源 編集

日本の花火の起源もいろいろな説があるが、
(1)天智天皇3年(664)唐の制度にならって創られた冠位制と同時に西国に配置された烽燧説
(2)文久11(1274)蒙古元軍が北九州博多に来襲した時、彼らの使用した鉄砲及び火まり説
(3)長禄元年(1457)太田道潅の江戸築城にあたり発見した燃土説
(4)応仁元年(1467)応仁の乱から開ケ原の役まで続いた戦国時代の狼烟説
(5)天文12年(1543)種子島に伝えられた鉄砲及び火薬説
などがあるが、起源ははっきりとしていない。

過去の文献『駿府政治録』『宮中秘策』『武徳編年集成』に、慶長18年(1613)8月3日明国の商人がイギリス人を案内して駿府に徳川家康を訪ね、鉄砲や望遠鏡などを献上して、その6日には城の二の丸で明人が花火を立て、家康がこれを見物したとある。これが花火についての信頼できるもっとも古い記録であるという。このイギリス人はジョン・セーリスといい、国王ジェームズ一世の使者として国書を持って日本にやってきたのであった。このとき家康がみた花火について『駿府政治録』は、「立花火」と記している。竹の節を抜いた筒に黒色火薬をつめて、その一瑞に点火して火の粉を吹き出させるもので、今でも遠州三河で盛んな手筒花火やヨウカン花火の様なものだろうと思われる。これ以前に花火についての確実な文献がないことから、家康の花火見物をもって、わが国における花火の歴史の始まりとされている。

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花火の日本史 編集

種子島編集

鉄砲伝来

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